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神の武具

13 ですから、邪悪な日によく抵抗して対抗できるように、また、一切を成し遂げて堅く立つことができるように、神のすべての武具をとりなさい。14 そして堅く立ちなさい。腰には真理の帯を締め、胸には正義の胸当てを着け、15足には平和の福音の備えをはきなさい。16これらすべての上に、信仰の盾をとりなさい。それによって、悪い者が放つ火矢をすべて消すことができます。17 救いの兜をかぶり、御霊の剣、すなわち神の言葉を取りなさい。(エペソ人への手紙6:13-17新改訳2017 )

この聖句は、使徒パウロが「エペソ人への手紙」の中で書いたものです。 パウロはローマにいて、福音を宣べ伝えた罪で軟禁されていました。パウロは、霊的な戦いから身を守るために必要な、霊的な強さと勇気について述べています。戦争に行く準備のできたローマ兵を例えとして使っていますが、そのイメージはエペソ人にとって馴染み深いものです。 パウロはエペソ人に、神様が用意し恵みによって与えて下さる、すべての武具を身に着けるように勧めています。

真理の帯とは、信仰によって身につける神の絶対的真理のことです。それにより、手元に入ってくるあらゆる情報を識別することができるので、私たちは誠実な人生を送ることができるのです。

義の胸当ては,誘惑から意志と感情を守ります。つねに落ち着いて物事に対応し、行動できるので、神様の御意思に従って生きていけます。

平和の福音の備えを履いた足は、イエスが神様に仕えたように、私たちにその準備を整えてくれます。いつでも神が望まれるところに出向き、他者の必要とされることに応え、福音を伝えるのです。

信仰の盾は,どのような状況下においても、つねに信仰を持ち続けるよう守ってくれます。疑念、試練、苦難、理解できないことに遭遇した時こそ、信仰を貫くのです。 ヘブル人への手紙の著者はこう言っています。11さて、信仰は、望んでいることを保証し、目に見えないものを確信させるものです。(ヘブル人への手紙11:1新改訳2017)

救済の兜は思考を守ってくれます。使徒パウロはこう言っています。8「最後に、兄弟たち。すべて真実なこと、すべて尊ぶべきこと、すべて正しいこと、すべて清いこと、すべて愛すべきこと、すべて評判のよいことに、また、何か徳とされることや称賛に値することがあれば、そのようなことに心を留めなさい。」(ピリピ人への手紙4:8新改訳2017)。

御霊の剣は神の言葉です。 聖書には、私たちの日々の教えが書かれています。これほど強力なものはありません。 私の大学時代の新約聖書の教授は、聖書を持たずに教室に入ってくる学生によく「剣を忘れているぞ!」と言ったものです。その時は教授が何を言っているのか全く分かりませんでしたが、今は理解しています。

パウロは、悪の攻撃から私たちの魂を守るために霊的な武具を装備することを勧めましたが、神様も私たちに別の種類の “武具”を与えてくださっています。疾患や病気を予防するため、人体に独自の防御機能を設計されたのです。

COVID 19パンデミックの真っ只中に暮らしていると、神様が備えてくださった身体防御機能のことをたびたび考えます。アメリカ疾病管理予防センターは、手を洗い,マスクを着用し、他人との距離を6フィート空けて行動するようにと呼びかけています。 Social Distanceという言葉は私にはなんだか矛盾した表現に思えますが、しかしその一方で、この言葉で9年生を教えていたときのことを思い出しました。一日たりとも、 “触らないように!” と言わなかった日はないのです。そして実際このアドバイスは、何をするかわからない一年生にだけでなく、もっと他に生かせることがわかりました。

感染症に対する第一の予防は、顔を触らないことです。触らないことで、病原体が口や鼻や目から体内に侵入するのを防ぐからです。人間の体は、最大の臓器である皮膚によって外側は守られています。表皮の4つの組織層が物理的なバリアとなり、体内への望ましくない要素の侵入を防ぎます。そして、手のひら、足の裏、指、足の指には第五の組織層があり、さらに保護されているのです。体は絶えず死んだ細胞を削り落とし、新しい細胞と入れ替えています。あなたが膝を擦った時のことを考えてみてください。 傷ついた細胞が新しい細胞に入れ替わるのに時間はかかりませんでしたよね?実際には約27日ごとに、皮膚の外層は自己再生しています。

皮膚はまた、汗、唾液、皮脂を分泌し、化学物質で保護しています。この3つの分泌物が、外耳道の耳垢や目の涙と併せて、病原体からの防御機能にプラスされるのです。

しかし、神様は外側に防壁を与えただけではないのです。“防御の最前線”を担う別の組織は、体の内臓を保護する粘膜です。粘膜は消化器系、泌尿器系、呼吸器系の多くの管や臓器を埋め尽くしています。呼吸器系を例に、どのように粘膜がバリアを張って呼吸器疾患から守るのか見てみましょう。

呼吸器管全体、鼻腔、気管、気管支、細気管支は、多列絨毛円柱上皮組織で覆われています。 この組織は、細胞の核が異なるレベルに位置しているため、何層にもなっているように見えます。 粘液を分泌する杯細胞(紫色)は表面近くに位置しており、表面は、とても小さな毛のような繊毛(黄色)で覆われています。

この呼吸器系の図で、鼻腔に入った空気は、粘液によってろ過され、ほこりやアレルゲン、病原体などをせき止めていることがわかります。小さな毛のような繊毛が、その粘液やごみを咽頭または喉に向かって掃き出し、そこで飲み込まれ、あるいは咳で体外に排出されます。コンサートや図書館などで咳をするのは迷惑なことですが、それは有害な侵入者を外に出すための体の仕組みです。咳をすることで、病原体が気道の奥深くまで移動するのを防いでいるのです。上気道で感染すると、風邪や副鼻腔炎を生じる可能性はあります。

この時点で、病原体が無事に取り除けない場合でも、肺にまでは到達しないという望みがまだ残ってます。気道全体が粘液を分泌する組織と、肺を守るために絶え間なく波打っている絨毛で覆われていることを忘れないでください。しかし、感染が気管支に到達すると気管支炎になります。 肺胞や空気嚢に到達した場合、肺炎を発症します。 病原体が気道の奥深くまで侵入すればするほど、病気は重症化します。皮膚の外層と同じように、粘膜もまた傷ついた細胞を新しい細胞に入れ替えるために再生します。しかし、細胞が新しいコピーを作れば作るほど、突然変異が起こる可能性がより高くなることを覚えておいてください。困ったことに、このような突然変異によって、欠陥のある皮膚細胞や肺細胞が作られ、その結果皮膚がんや肺がんが起こってしまうのです。先に述べたような極めて重要な“防衛の最前線”がなければ、これらのより重い病気に頻繁にかかりやすくなってしまうでしょう。

病気予防はさておき、体の防衛の最前線の仕組みは、いかに私たちが「恐ろしい力によって、驚くべきものに作り上げられている」(詩篇139:14新共同訳)かという、もう一つの例なのです。物理的であれ化学的であれ、身体は有害な外来の侵入者を排除するために絶えず戦い続けています。そして、“防衛の最前線”はそこで終わりではないのです。ありがたいことに、人間の免疫システムは複数の武器を武器庫に持っており、病気との戦いにおいて“防衛の最前線”に加わってくれるのです。

霊的な戦いにおいて「剣を持ってくるのを忘れてしまう」ことがありますが、神様は私たちの身体を、肉体的な戦いに無意識に臨むよう入念に設計されました。言い換えれば、神様はいつも私たちを思っています!神様の武具を身につけて、判断力、感情、奉仕への欲求、信仰、思考を守るとき、これらのすべてはしっかり防御された肉体の中に収められていることを忘れないでください。この知識は間違いなく 「称賛に値いすること 」なので、「そのようなことに心を留め」ましょう。(ピリピ人への手紙4:8)

ティッシュ写真 93292569 © Jlcalvo|Dreamstime.com 

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