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聖霊の変革する力

12 このような望みを抱いているので、私たちはきわめて大胆にふるまいます。13モーセのようなことはしません。彼は、消え去るものの最後をイスラエルの子らに見せないように、自分の顔に覆いを掛けました。14 しかし、イスラエルの子らの理解は鈍くなりました。今日に至るまで、古い契約が朗読されるときには、同じ覆いが掛けられたままで、取りのけられていません。それはキリストによって取り除かれるものだからです。15確かに今日まで、モーセの書が朗読されるときはいつでも、彼らの心には覆いが掛かっています。16しかし、人が主に立ち返るなら、いつでもその覆いは除かれます。17 主は御霊です。そして、主の御霊がおられるところには自由があります。18私たちはみな、覆いを取り除かれた顔に、鏡のように主の栄光を映しつつ、栄光から栄光へと、主と同じかたちに姿を変えられていきます。これはまさに、御霊なる主の働きによるのです。 (コリント人への手紙第二 第3章12-18節、新改訳2017)

聖書は、聖霊には人を変える力があり、信じる者をイエス・キリストのように造り変えていく、とことを強調しています。上記の箇所でパウロは、コリントの教会に対して、その変化は継続的な過程であり、霊的成長の旅であることを忘れないよう説いています。聖霊が働かれると、私たちの思いは新たにされ、やがて私たちの生活の中に御霊の実が育ってくるのです。

パウロがモーセの顔の覆いについて言及しているとき、彼は『出エジプト記』34章を引用しています。そこには、モーセが神と会った後、その顔の肌が光り輝いたことが記されています。モーセの顔は神の栄光をあまりにも力強く映し出していたため、神の臨在の映し出しからイスラエルの民を守るために、彼はその顔を覆いで覆ったのです。古い契約のもとでは、彼らの罪が心をかたくなにし、神の栄光は彼らにとって耐え難いものとなっていました。

イエスの十字架での死によって新しい契約が結ばれ、私たちの罪は赦されました。聖霊は、かつて私たちと神とを隔てていた覆いを取り除くことができます。私たちは神が誰であり、どのようなお方であるかを見いだし、その理解が私たちを神のかたちへと変え始めます。この驚くべき変革は、私たち自身の意志や自己鍛錬によるものでは決してなく、ただ内に働く聖霊の御業によるものです。

ローマ人への手紙7章で、パウロが罪との戦いについて書いたのは有名です。聖霊の臨在があり、神のかたちへと変えられ続けている最中であっても、パウロは自分が望まないことをしてしまうのです(15~20節)。キリストにあって私たちはもはや罪の奴隷ではありませんが、依然として誘惑を受けることがあり、聖霊はしばしば私たちの動機や決断を「チェック」されます。興味深いことに、これは私たちの身体の最小構成要素である細胞にも当てはまります。細胞にも「チェックポイント」があるのです!

最近の研究で、平均的な人間の体には、およそ30兆個の細胞が含まれていると推定されています。


人体には約200種類の異なる細胞があり、それぞれ大きさや重さが異なります。体の中では、ある細胞は密集しており、別の細胞はより分散しています。

細胞は常に死滅し、同時に新しい細胞が作らています。細胞の種類によって、死滅し入れ替わる速度が違っても、すべての新しい細胞は同じ過程―細胞周期―を経て産み出されます。

正常な細胞は、制御された機構で細胞周期を通過します。細胞は、自身の内部状態に関する情報や周囲の環境からの刺激により、細胞分裂を進めるかどうかを判断します。この制御のおかげで、細胞は不利な条件下では分裂しないようになっています。例えば、DNAが損傷している場合や、組織や器官により多くの細胞が入る余地がない場合、良性または悪性の腫瘍が形成されます。

細胞周期のチェックポイント

チェックポイントとは、細胞周期の中で、細胞が内的および外的な刺激を調べ、細胞分裂を進めるかどうかを判断する段階のことです。

チェックポイントはいくつか存在しますが、ここでは最も重要な3つについて説明します。

  • G1チェックポイント、G1/S移行において

G1チェックポイントでは、細胞は内的外的条件が分裂に適しているか確認します。以下の事象を細胞は見極めます。

  1. 大きさ:細胞は分裂するのに十分な大きさか?
  2. 栄養:細胞は分裂するのに十分なエネルギー備蓄または利用可能な栄養素を持っているか?
  3. 分子シグナル:細胞は隣接する細胞から正の合図(例えば増殖因子)を受け取っているか?新しい細胞を追加するのに十分な空間があるか?
  4. DNA損傷:DNAに損傷があるか?

もし細胞がこれらの必要な基準を満たさなければ、細胞周期を離れてG0期(静止期)と呼ばれる休止状態に入ることもあります。いくつかの細胞は永久にG0期に留まり、その他の細胞は条件が改善すれば分裂を再開します。

2. G2チェックポイント、G2/M移行において

  • 大きさ:適切な細胞のサイズであるか確認する。
  • タンパク質:細胞は十分なタンパク質の備蓄を持っているか?
  • DNAの完全性:DNAに損傷があるか?
  • DNA複製:S期にDNAは完全に複製されたか?

もしエラーや損傷が検出された場合、細胞はこのチェックポイントで一時停止し、修復することができます。チェックポイントの仕組により、DNAの問題が発見された場合、細胞周期は停止し、細胞はDNA複製を完了させるか、損傷したDNAを修復しようとするのです。


損傷が修復不可能である場合、細胞はアポトーシス、すなわちプログラムされた細胞死を起こすこともあります。この自己破壊の仕組みは、損傷したDNAが娘細胞に受け渡されないようにし、それががんを防ぐのに重要となります。

3. Mチェックポイント/紡錘体チェックポイント、中期/後期移行において

  • 付着:染色体は紡錘糸に正しく付着しているか? この時点で誤りがあると、複製された染色体が2つの新しい娘細胞の間で不均等に分配され、お互いに、そして親細胞にも同一ではなくなる。

細胞のように微小なものの中に、自己監視する力を神が埋め込まれたというのは、驚くべきことではないでしょうか。神は平和と秩序の神であり、創造物のすべてはその御心を反映しているのです。私たちは不完全なままですが、神は私たちに御霊を送り続け、「チェックし」、監督し、導いてくださるのです。私たちは自分自身の力では何ひとつ成し遂げることができないですが、「私たちの主イエス・キリストを通して、神に感謝します!」(ローマ人への手紙7章25節)。

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